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第8話
幸村の初陣
こうして幸村はサルさんのところで暮らすこととなった。
幸村とサルさんの会話。
幸村「それにしてもサルさん」
サル「?」
幸村「ついこの前まで戦国時代とかいってみんなでワーワーやってましたけど…」
サル「うん」
幸村「最近は平和ですね」
サル「そうだね」
幸村「毎日安心して暮らせますよ」
サル「でしょ」
幸村「これって、サルさんのおかげですよね」
サル「ふふふ。そう。おれが天下をほぼ統一したおかげだね」
幸村「ん? ほぼ?」
サル「ほぼ」
幸村「完全に統一したわけじゃないんですか?」
サル「うん。まだおれの言うこと聞かない人たち、いるんだよね」
幸村「誰っすか、それ」
サル「関東の戦国大名Hさんとか」
幸村「え、じゃあ、そのHさんが暴れだしたら、また乱世に逆戻りですか?」
サル「いや、それは大丈夫」
幸村「なんで?」
サル「もし暴れだしても、そっこう天下の大軍で抑えるから、犠牲は最小限で済むよ」
幸村「そうですか、よかった。でもあれですね…」
サル「?」
幸村「その『最小限の犠牲』になっちゃった人は、かなり残念賞ですね」
サル「だね」
幸村「よりによってオレかよ!って…」
そこへサルさんの部下があらわれた。
部下「サルさん、ご報告です」
サル「おぉ、部下」
部下「関東の戦国大名Hが暴れだしました」
サル「なに!」
部下「真田ファミリーの城が攻撃され、落城しました」
幸村 Σ( ̄□ ̄; おれかよ!
1589年、真田家の名胡桃城は関東の戦国大名H(北条氏)に奪われた。
サル「幸村くん」
幸村「は、はい」
サル「Hさんは、よりによって君んち方面で暴れだした」
幸村「あのぉ、ってことは、うちの父親は無事なんでしょうかね?」
サル「あの人は歴戦の勇士だから、心配いらないでしょ」
幸村「だといいんですけど」
サル「おれはさっそくHさんを討ちに行く」
幸村「お願いします」
サル「じつは今回、無敵の作戦を考えてあるんだ」
幸村「さすがサルさん!」
サル「名づけて『Hさんの領土に2つのルートから攻め込んでビックリさせる作戦』だ」
幸村「おお〜」
サル「まずおれが東から攻め込む」
幸村「はい」
サル「そして別働隊が北から攻め込む」
幸村「いい作戦っすね」
サル「というわけで幸村くん」
幸村「はい」
サル「北、よろしく」
幸村「え?」
サル「さぁ、さっそく出発だ」
幸村「いやいやいや、ちょっと待ってくださいよ」
サル「なにさ」
幸村「ぼく、なんだかんだいって1回も合戦とかしたことないんですよね(汗)」
サル「お、デビューじゃん。ま、気楽に。ダメもとで」
幸村「ダメだと困るんですけど (ToT)」
サル「これは壮大な作戦だ。成功したらカッコイイよ。よろしく!」
サルさんは出陣の準備のため、その場を去った。
残された幸村。
そこへ友人があらわれた。
友人「どした? 元気ないけど」
幸村「壮大な作戦の一翼をムリヤリ担わされた(涙)」
友人「おいおい。泣くなって…」
幸村「友人くん、軍隊の指揮ってできる?」
友人「え、なんで」
幸村「おれのかわりにやって」
友人「ダメダメ。自信ない」
幸村「おれだって自信ないよぉ(ToT)」
そのとき、ひとりの男が姿をあらわした。
父親「お困りかい? 息子よ」
幸村「あ、お父さん(゚∀゚)」
父親「力になろうか」
幸村「無事だったの?」
父親「簡単にくたばるお父さんじゃないからね。」
幸村「よかった〜」
父親「はやく出陣の準備をしなさい。合戦のなんたるかを、おまえに教えてあげよう」
この戦いが真田幸村の初陣となる。
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