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第3話
本能寺の変
幸村は織田信長の軍団にかこまれた。
幸村「や、やだなぁ信長さん、勘違いしちゃって」
信長「なにが?」
幸村「ぼく、敵じゃないっすよ」
信長「いや敵でしょ。どうせおれのことやっつけに来たんでしょ?」
幸村「ち、違いますよ」
信長「じゃあ、なにしに来たんさ」
幸村「えーと、なんていうか、お友達になりたくて」
信長「見え見えのウソだねぇ〜」
幸村「うっ」
信長「じゃあ、証拠見して」
幸村「え。証拠って?」
信長「お友達になるつもりなら、当然プレゼントくらい用意してるよね」
幸村「いえ、今日はちょっと…」
信長「はい、鬼と化しまーす」
幸村「あります! プレゼントあります!」
信長「見せて」
幸村「えーと、じゃあ、えーっと」
信長「はやく」
幸村「馬、とか」
信長「馬?」
幸村「ぼくが乗ってる、この馬」
信長「それがおれへのプレゼント?」
幸村「は、はい」
信長「でもきみ、その馬に思いっきりまたがってるよね?」
幸村「えっ。はい(汗)」
信長「ふつう、ひと様へのプレゼントにまたがる?」
幸村「……」
信長「またがらないよね?」
幸村「……」
信長「君のいってること、おかしいよね」
幸村「つまり、その、ぼくはどっちかっていうとガンガンまたがっていく派でして…」
信長「?」
幸村「これからもいろんな人へのプレゼントに積極的にまたがっていこうと思ってまして…(しどろもどろ)」
信長「気に入った!」
幸村「ぉ?」
信長「おれ、そういう常識破りな男、好きなんだよね」
幸村「そ、そうなんですか…」
信長「おれの夢はね、常識をぶち壊して新しい日本をつくることなんだ」
幸村「おお〜」
信長「きみも同じ考えでしょ?」
幸村「え? えぇ、まあ…」
信長「いいね、きみは見どころがある。わが信長チームに入れてあげよう!」
幸村「あ、ありがとうございます」
1582年4月、真田家は織田家に黒葦毛の馬をプレゼントした。
これにより真田家は織田家の庇護をうけることになった。
幸村と友人の会話。
幸村「いや〜♪ ウキウキ人生な予感してきた」
友人「それにしてもさ」
幸村「うん」
友人「信長をやっつけるどころか、仲間になっちゃったね」
幸村「それもありでしょ。だってさ、信長って強いんでしょ」
友人「ドラえもんでいうと、ジャイアンくらい強いね」
幸村「てことはさ、いつか天下を統一するかもしれないよね」
友人「まあね」
幸村「じゃあ今から信長にくっついてれば、おれも大名になれるかも、だよね」
友人「うん」
幸村「すげぇ楽しみ。人生ふたたびバラ色です」
友人「あ、ちょっとテレビ見て」
幸村「ん?」
友人「火事のニュースやってる」
幸村「ホントだ。どこだろ?」
友人「京都のお寺みたいだよ」
幸村「うわぁ〜、すごい燃えてるね」
友人「放火だってさ」
幸村「犯人、捕まったのかな…」
テレビのアナウンサー「犯人の明智光秀は現在逃走中です。なお逃げ遅れた織田信長さんの生存は絶望的との見方が強まっており…」
幸村 はっ?Σ( ̄□ ̄;
テレビのアナウンサー「繰り返します。今日未明、京都の本能寺で火災が発生しました。織田信長さんの生存は絶望的です」
幸村「……(汗)」
友人「大名の夢、残念だったね」
幸村「うん(涙)」
友人「しかしあれだね…」
幸村「なに?」
友人「信長は天下統一レースのぶっちぎりトップを爆走してたのに…」
幸村「うん」
友人「それが死んじゃったとなると、レースは振り出しに戻るね」
幸村「それってどういうこと?」
友人「弱肉強食っぷりが、グーンと激しくなるってことだよ」
幸村「おれ、弱? 強?」
友人「弱」
幸村「じゃあ喰われるってこと?」
友人「うん」
幸村「え。やばいしょ」
友人「やばいよ」
幸村「どうしたらいいんさ?」
友人「強い保護者をみつけることだね」
幸村「そんなこと急にいわれても…」
そのとき。
電話が鳴った。プルルルルル…
幸村「ハイもしもし」
家康「真田さんのお宅でしょうか?」
幸村「そうですけど」
家康「私、東海地方で戦国大名をやっております徳川家康と申します」
幸村「ああ、名前は聞いたことあります」
家康「ぶしつけな話で恐縮なんですが…」
幸村「はい」
家康「織田信長が死んでしまったので、真田さんは現在フリーの状態ということですよね?」
幸村「そうっすね。はい」
家康「もしよろしければうちのチームに加わっていただけませんか」
幸村「え」
家康「きちんと保護してあげますよ」
幸村「マジ?」
家康「はい」
幸村「あのー、ひとつ質問していいです?」
家康「どうぞ」
幸村「家康さんって、強いっすか?」
家康「強いですよ」
幸村「ドラえもんでいうと、ジャイアンくらい強いっすか?」
家康「ジャイアンの母ちゃんくらいです」
幸村「おぉ!(゚∀゚) 強い!」
家康「悪いようにはしません。ぜひうちのチームにいらしてください」
幸村「はい。ぜひ♪」
家康 ( ̄ー ̄)ニヤリ
1582年9月、真田家は徳川家康に臣従した。
しかし、これは罠だった。
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