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第32話
信長の葬儀
清洲会議が終わり、秀吉と柴田勝家はそれぞれの本拠地へ帰った。
ここは秀吉の本拠地。秀吉は柴田勝家に電話をした。
秀吉「もしもし」
柴田「なんだ。サルか」
秀吉「この前はすいませんでした。勝手に会議の流れを牛耳った、みたいになっちゃって」
柴田「ホントだよ」
秀吉「ところで、大事なお話があるんですけど」
柴田「なに?」
秀吉「信長さんのお葬式って、まだですよね」
柴田「ああ、まだやってなかったね」
秀吉「そろそろやったほうがいいですよね」
柴田「うん」
秀吉「柴田さん、葬儀屋の手配とかくわしいですか?」
柴田「まあね」
秀吉「じゃ、お願いしていいですか?」
柴田「やだ」
秀吉「え、どうして?」
柴田「おまえが自分でやればいいしょ」
秀吉「僕、そういうの詳しくないんですから、困りますよ〜」
柴田「ひひひ。困れ困れ。おまえが困るのを見ると、おれは嬉しいんだよ。むふふ」
秀吉「そんなぁ〜」
柴田「あたふた頑張りたまえ。じゃ」
チンッ!
電話は切れた。
秀吉「困った」
兵士「どうしました?」
秀吉「信長さんの葬式を仕切ることになった……」
兵士「秀吉さん、これはビッグチャンスですよ」
秀吉「ビッグチャンス?」
兵士「世間の人に秀吉体制の確立をアピールする、ビッグチャンスです」
秀吉「ん?」
西暦1582年7月15日。織田信長の葬儀が行われた。
世間の人々の反応は……
人々1「さて、ここで問題です。この葬儀の主催者は、だれでしょう?」
人々2「そんなの簡単じゃん」
人々1「だれさ?」
人々2「葬儀っていうのはふつう、組織のナンバーワンが主催するしょ」
人々1「うん」
人々2「織田家臣団のナンバーワンは、筆頭家老の柴田勝家だよね。だからこの葬儀の主催者は、柴田勝家」
人々1「ブブー。正解は秀吉でした〜」
人々2「はぁ?秀吉?あの人、柴田勝家よりもえらいの?」
人々1「なんか最近、そうみたいだよ」
人々2「そっかぁ。これからは秀吉の時代か〜」
人々1「うん。秀吉の時代がはじまるよ」
秀吉は、信長の葬儀を取り仕切るというパフォーマンスにより、「織田家のナンバーワンは自分だ」ということを世間に強く印象づけた。
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