第1話
羊飼いダビデ

むかしむかし、今から3000年もむかし。

イスラエルに、ダビデという少年がいました。

当時のイスラエルは、強そうなお兄さんたちに目を付けられていました。

そんなイスラエルの町から、物語は始まります。


街角で。

神様「ちょっとお尋ねしますけど…」

ダビデ「はい。僕?」

神様「もしかして君、ダビデだよね?」

ダビデ「そうですけど」

神様「羊飼いのダビデだよね」

ダビデ「はい」

神様「はじめまして。おれ、神様です。まだ研修中ですけど」

ダビデ「は?」

神様「神様です」

ダビデ「…忙しいんで。それじゃ」

神様「いや、ちょっと待ってよ」

ダビデ「宗教とか興味ないですから。じゃ」

神様「大事な話があるんだ」

ダビデ 無視…(-_-) 

神様「君をイスラエルの王様にしてあげる」

ダビデ「え、王様!?」

神様「君をイスラエルの王様にしなくちゃならないんだ、おれ」

ダビデ「僕をイスラエルの王に?」

神様「うん」

ダビデ「でも、僕はただの羊飼いだよ」

神様「そこを何とかするのが、おれの研修の課題なんだ」

ダビデ「研修?」

神様「うん。一人前の神様になる研修。いろいろ大変なんだよ」

ダビデ「ふうん。でもさ…」

神様「なに?」

ダビデ「イスラエルにはすでに王様がいるよ」

神様「うっそ?」

ダビデ「ほんと。サウル王っていう人」

神様「サウル王?」

ダビデ「うん。最近、イスラエルは屈強なお兄さんたちに、目ぇ付けられててさ」

神様「知ってる。どっかの海洋民族でしょ」

ダビデ「そう。その怖いお兄さんたちが、今、イスラエルの町をぐるっと包囲してるんだよね」

神様「びびるね」

ダビデ「そいつらと戦うために、リーダーが必要だってことになって…」

神様「うん」

ダビデ「それで、サウルさんを王様にしたの。背ぇ、高いから」

神様「サウルがすでに王様なのかぁ」

ダビデ「やっぱ、羊飼いの僕が王になるなんて無理じゃない?」

神様「いや、一応、作戦は考えてきたんだよね」

ダビデ「どんなの?」

神様「イスラエルを包囲してる海洋民族の中に、すげぇ強そうな巨人いるよね」

ダビデ「ああ、一人いるね。やたらでかい奴」

神様「君がそいつを倒すんだ」

ダビデ「無理だって」

神様「巨人を倒せば、君は英雄になれる。王への第一歩だ」

ダビデ「でも、相手はなまらでかいよ」

神様「君ならできる」

ダビデ「まぁ、神様がそう言うなら…」

こうして、少年ダビデは巨人と対決することになった。

ちなみに、この屈強なお兄さんたちをペリシテ人という。

彼らの領土は『ペリシテの土地』とよばれた。パレスチナである。


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ありけん